北海道大学ワクチン研究開発拠点(IVReD)は、国立研究開発法人日本医療研究開発機構 先進的研究開発戦略センター(AMED SCARDA)が実施する「感染症危機対応医薬品等の研究開発プラットフォーム事業」に新たに採択されました。
本事業は、令和8年3月24日に閣議決定された「感染症危機対応医薬品等(ワクチン、治療薬、診断薬等)開発・生産体制強化戦略」を踏まえ、感染症有事における国を挙げての迅速な国産MCM(Medical Countermeasures:感染症危機対応医薬品等)の開発に向け、世界トップレベルの研究開発拠点の整備等を行うとともに、平時からMCMの研究開発体制を構築し、実用化を見据えた研究開発を強化・推進することを目的としています。
IVReDでは、これまでに国立健康危機管理研究機構 国立感染症研究所 インフルエンザ研究センターとの連携の下、キタキツネから本邦で初めて分離した高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5N1亜型)株を活用したプレパンデミックワクチンの国家備蓄への貢献等、着実な実績を積み重ねてきたワクチン研究開発に加え、塩野義製薬(株)との共同研究の成果として、経口COVID-19治療薬であるエンシトレルビル フマル酸の社会実装をはじめとする治療薬の開発を実施してきた経験に基づき、診断薬開発を含めた、MCMの研究開発から実用化までを総合的に推進します。
IVReDでは、北海道大学病院、大学院医学研究院、大学院薬学研究院、大学院獣医学研究院、遺伝子病制御研究所、人獣共通感染症国際共同研究所に加え、公共政策大学院、統合URA本部等、多様な分野・組織の研究者や研究支援人材が参画する「オール北海道大学」の協力体制を構築します。こうした異分野融合の強みを生かし、ワクチンによる予防から検査・診断、治療に至るまで、一連の感染症対策を包括的に支える研究開発基盤の確立を目指します。
さらに、新たに構築する小規模タンパク質治験薬GMP製造施設を活用し、平時から感染症危機を見据えた研究開発および治験薬製造を推進します。
IVReDは今後も、基礎研究から非臨床試験、臨床試験、そして社会実装へと研究成果を迅速につなげる体制を強化するとともに、国内外の研究機関、行政機関、産業界との連携を一層深めてまいります。これにより、次なる感染症危機に備えたワクチン・治療薬・診断薬の研究開発を推進し、その成果を通じて、世界の公衆衛生の向上に貢献いたします。
