臨床開発部門

水野 悟
Satoru Mizuno
北海道大学 総合イノベーション創発機構 ワクチン研究開発拠点 
特任准教授

研究テーマ

  • BCG由来新規CTL誘導型アジュバントと結核抗原を用いた新規成人結核予防ワクチンの研究開発

キーワード

  • BCG
  • アジュバント
  • 細胞傷害性T細胞
  • 結核ワクチン

研究概要

  • BCGは現在結核ワクチンとして唯一認可されているワクチンである。小児の結核には有効であり、100年以上に亘ってその予防に貢献してきた。しかしながら、BCGワクチンの成人肺結核に対する防御効果は限定的である。世界中で成人に対する結核ワクチンの開発が進められているが、未だに新たなワクチンは実用化されていない。 結核菌の死菌体を含む完全フロイントアジュバント(CFA)は、優れたアジュバント活性を示すが、安全性の観点から人には用いることができない。BCGの様々な成分がアジュバントとして働く事が報告されており、開発が進められたものもあるが、いずれも実用化には至っていない。これらBCG由来のアジュバントとして働く様々な分子を精製・同定し、その中から特に細胞傷害性T細胞(CTL)誘導能を有する分子を特定して、それを結核の防御抗原と組み合わせることにより成人肺結核をターゲットとした新たなワクチンの開発を目指す。