
【シンポジウムの様子】
ワクチン研究開発拠点(以下、IVReD)は、12月2日(月)と3日(火)に国際シンポジウム「第12回人獣共通感染症克服のためのコンソーシアム会議」を、人獣共通感染症国際共同研究所(以下、人獣研)、One Health リサーチセンターそして国際感染症学院と連携して、獣医学研究院講堂において対面とオンラインのハイブリッド形式で開催しました。本シンポジウムは、メルボルン大学、アイルランド国立大学ダブリン校、アブドラ国王科学技術大学、IVReDと人獣研の研究進捗状況を共有し、4大学の共同研究連携をさらに強化することを目的としております。
12月2日(月)は、寳金 清博総長による開会の挨拶と喜田 宏ユニバーシティプロフェッサーの歓迎の辞に続き、人獣研とのコンソーシアム会議10周年記念式典を実施しました。2014年に人獣共通感染症克服のためのコンソーシアムが設立されて以来10年間、人獣グローバルステーションでの研究、教育の推進に御協力いただきましたアイルランド国立大学ダブリン校のウィリアム・ホール名誉教授とスティーブン・ゴードン教授、アブドラ国王科学技術大学のアーナブ・ペイン教授に喜田ユニバーシティプロフェッサーから感謝の意を表する盾が贈呈されました。その後、人獣研所長の髙田礼人教授による研究所の概要説明に続き、国際協働ユニット長であり、IVReD拠点長の澤 洋文教授より、国際協働ユニット(GI-CoRE協力拠点)の役割と実施体制、海外連携大学とのコンソーシアム形成の意義と目的について、また、IVReDのワクチンの迅速な開発・生産に向けた研究計画と、国際研究・教育ネットワークを含む学内外の関係機関や企業との協力・連携体制について説明がありました。その後、インフルエンザとCOVID-19に対するワクチンと宿主反応、細菌感染症、ウイルスとプリオン感染症、病原体のゲノム分析の4つのセッションで、2日間にわたり、メルボルン大学のキャサリン・ケジェルスカ教授、エリザベス・ハートランド教授、アイルランド国立大学ダブリン校のゴードン教授、アブドラ国王科学技術大学のペイン教授、エジンバラ大学のマーク・スティーブンス教授をはじめ8名の海外連携大学の研究者、及び人獣研の中島千絵教授と山岸潤也教授、IVReDの澤教授と獣医学研究院の堀内基広教授をはじめ7名の本学研究者が、人獣共通感染症研究の進捗状況を発表しました。
本シンポジウムでは、人獣研、獣医学研究院、IVReD、One Healthリサーチセンター等の研究者と大学院生、及び海外連携大学の研究者をあわせて2日間で、のべ281名(対面:270名、オンライン:11名)が参加し、活発な質疑応答と議論が交わされ、盛会のうちに終了しました。
なお、国際感染症学院の大学院生には特別授業として公開され、のべ123名の参加があり、世界の第一線で活躍する研究者の先端的研究発表を聞くことができ、基礎研究と社会実装に関する知識を深める有意義な機会となりました。


【集合写真】